人と同じ土俵で勝負しない。

今日はやはり喉の痛みで目が覚めた。子供もお休みだし、一人練を無理する理由はない。昼過ぎまでゆっくりして、家族でお出かけ。自分だけ夕方から仕事で離脱したが、帰りがけにバス会社の運転手扮するサンタさんに飴を貰ったらしく、大変に嬉しかったらしい。ありがたい出来事だな。

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また自転車と関係ないお話。

大学も後半に差し掛かった時の事。
当時、音楽の圧縮ファイル技術が急速に発達して(MP3など)、WEB上での音楽配信が始まった。NapstarやGnutellaといったファイル交換ソフトが問題になり始めたのもその頃。当時、自分は楽器を演奏する側に嫌気が差し、仲間とWEB上での音楽配信を仕事に出来ないか必死に探っていた。

今でも生き残っている大手の配信サイトをはじめ、何人ものサイト運営者と会ったり、音楽を配信する側のバンドを見つけたり、また同時に行われていた著作権関係の自由化で興った会社の人と会ったり、色々と動き回っていた。そんなんだから、ろくに大学は行かなくなった。

しかし、現在も大手レコード会社まで対策に難儀しているような難しい問題を抱えたネット配信、当時に自分のようななんの技術も資金もない人間がビジネスにできるはずもなかった。せいぜい、卒論のネタになってくれた程度。今にも負けないほどの就職氷河期とも重なり、将来への不安は募るばかりだった。

そんな最中、友人が紹介してくれたのが、あるベンチャー会社の社長。同い年だ。20歳ソコソコで、他のベンチャーに資金を貸し出すほどのビジネスを成立させていた。(何をやっていたのか未だ理解できない)もう気後れしまくり。自分との差に愕然としまくり。パニックになりそうだった。

それを見た友人が自分に話してくれた。
彼は彼で悩みがあり、まともに女友達と話をすることも出来ないのだと。お前が同じ土俵で勝負をしようとしなければ、俺にとってはどっちも変わらない友人だと。

この一言で、自分は目が覚めた。それでも、その社長をやっていた彼に敵うわけもないが、確かに恋愛経験だったら遥かに自分のほうが上だろう。当時、自分はすでに今の奥さんと一緒にいた。(結婚したのはだいぶ後だが)

結果、10年近くが経ち…彼はどうしているだろう?知らない…。
自分は多分当時のままだ。珍しいけれども、大して儲けもない、音楽の仕事を続けている。(配信ではなく、現場の仕事だけど)とても自由で、お金はないけれど幸せな家庭がある。悩みは尽きないし、死にそうになっている事も多々ありますが…(笑)

”幸せ”というものも人それぞれで、大変に深いなと思います。もしかしたら、友人の一言がなかたら、不向きな土俵で必死に戦おうとしていたのかも知れません。それが幸せかどうかはそうなってみないと分かりませんが。

最近は不安に巻かれながら懸命にペダルを踏んでいる事も増えてきた気がします。一見、不幸せなような自分の現実も、当時の自分のように、人から見たらそれは幸せなことなのかもしれません。

というわけで、来週からもご近所の目を気にしつつ、ド平日の真昼間にLSDを楽しんでこようと思います。あー、だれか仕事もっと下さいと思いつつ…
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